ウェルビーイングその先を考える - SUNDREDx未来社会デザインオープンプラットフォーム
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ウェルビーイングその先を考える - SUNDREDx未来社会デザインオープンプラットフォーム

はじめてイベント開催のレポートをさせていただきます、幡谷 拓弥(ハタヤ タクミ)です!私の簡単な自己紹介をさせていただきます。

■学生時代
在日シリア人と出会い、シリア人難民について関心を抱く。開発学や人権問題を学び、シリアの隣国であるヨルダンへと留学。現地では、シリア人難民の支援やアラブ文化を日本に伝えるインターネット生放送番組を制作。

■社会人1年目〜現在
情報を他社に届ける魅力から、マーケティング関連の企業に就職。自社の広報部門に配属され広報企画の執筆などを担当。学生時代の研究分野などにより密接に関わりたいと考え、社会人2年目を迎えた頃に転職し、現在は国際人権NGOの広報として働く。
また、本業とは別にSUNDREDのお手伝いや友人と共に一般社団法人の運営も兼務。インタープレナーという言葉を知る前から、似たような活動をしていました。

自分のタグ付けをすると以下の感じになります!
#ヨルダン #難民 #社会課題 #NGO #NPO #ソーシャル #広報

SUNDREDのイベントや開催レポートなどに時折登場いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

前置きが長くなりましたが、8/3(火)はオンラインセミナー『「SUNDREDx未来社会デザインオープンプラットフォーム」ウェルビーイングその先を考える』を開催しました。


ウェルビーイングその先を考える - SUNDREDx未来社会デザインオープンプラットフォーム

今回は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(以下:JST)さんとイベントを共催! スピーカーには、JSTのプログラムで研究開発を進めていらっしゃる、同志社女子大学現代社会学部より日下菜穂子(くさかなほこ)教授と明治大学総合数理学部より森勢将雅(もりせまさのり)准教授をお迎えしました。

早速、当日の様子を紹介していきます!


1. CHANCE構想とは?

JSTは、科学技術をもとにした社会的インパクトのあるイノベーションの創出を目指しています。そのためには業界の垣根を超えたネットワークをつくり、あるべき未来社会像の共創が必要だとして、2018年に賛同機関とともに「未来社会デザインオープンプラットフォーム(通称:CHANCE)構想」をスタートしました。

本イベントは、この共創フレームワークにSUNDEDがパートナーとして参画したことで実現した特別企画でした!

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先端的な研究開発をすすめるセクターと社会課題や実装に近いセクターの融合をすすめる構想として、SUNDREDも共感しており、ご一緒できること嬉しく思います。

未来社会デザインオープンプラットフォーム (CHANCE) 構想


2. SUNDRED / 新産業共創スタジオについて

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SUNDRED代表 留目さんからSUNDREDのすすめる新産業共創プロセスの考え方や、12個の産業プロジェクトをすすめている事も紹介ありました。

また、そのすべてに「ウェルビーイング」はつながるテーマである。心身・身体・社会的な幸福が求められている世の中であるということの話から、場づくりやインタープレナーの重要性についても触れていました。

今回のウェルビーイングのテーマ関係するハピネスキャピタル産業の盛り上がりについて、実証フィールドとして、那須塩原での動きにも今後注目です。9月カンファレンスでも情報アップデートされるそう。楽しみですね!


3.「ウェルビーイングのその先を考える」アカデミックな活動の状況について

研究活動やテーマとの関係

今回のイベントには、社会システムやコミュニティ形成の研究を行う日下菜穂子教授と、音声・歌声を対象とした分析・合成・知覚・デザインに関する研究を行う森勢将雅准教授を迎え、お二人の研究を通じたウェルビーイングの考え方についてお伺いしました!

日下菜穂子

日下菜穂子(くさか なほこ)氏
同志社女子大学現代社会学部 教授 
博士(教育心理学)、公認心理師、臨床心理士。2021年4月〜2022年3月大阪大学人間科学部招聘教授。専門は高齢者心理学。ワンダフル・エイジングをキーワードに、長寿時代の生きがい創造と、多世代のコミュニケーションデザインによる先進的な場づくりを実践研究している。

シェアダイニングHP(JST未来社会創造事業「世界一の安全・安心社会の実現」領域 探索研究)

ワンダフル・エイジングプロジェクトHP

日下菜穂子 教授の研究と活動

日下先生は、高齢者を中心としたコミュニティの形成の研究をしており、研究の背景には「歳をとっても大丈夫だ!」と思える社会づくりに貢献したいという想いがあるそうです。

では、そのような社会を形成するにあたり必要な要素とはなんでしょうか? それは、一人ひとりが持つ良さを活かしあうコミュニティを作ることと仰っていました。

現状、社会における客観的な価値観はある程度固定化されており、その固定の価値観に沿って優劣の判定が無意識的に行われています。身体的な機能低下や、学習成績によって自尊感情が下がることが言及されていました。 “老い”により、身体機能や認知能力は下がってしまうもの……個人としてその問題に立ち向かうには不安が募ってしまうのも、とても共感できます。

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しかし、身体機能や認知能力以外で価値観を発揮できたり、足りないところを補い合えるコミュニティを形成し、評価の対象を「個から集団」に変えてみたらどうでしょうか?

集団で作り出したモノや、目的達成に向け一人ひとりが価値を発揮した行動をすることで、自尊感情を取り戻すことができ、「私たちなら大丈夫だ!」というマインドセットを作り出すことができます。

ウェルビーイングと聞くと、個人視点で考えてしまいがちですが、集団を通じたウェルビーイングを考えることは未来社会をデザインする上で重要な視点となっていきそうですね!

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森勢将雅

森勢将雅(もりせ まさのり)氏 
明治大学総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 准教授
2019年4月より現職.音声・歌声を対象とした分析・合成・知覚・デザインに関する研究を分野横断的に推進中。

「コミュニケーション・サイエンス」プロジェクト(日本科学未来館入居プロジェクト)

著書やその他情報
ひたすら楽して音響信号解析

音声分析合成

森勢将雅 准教授の研究と活動
森勢先生は音声による知覚やデザインの研究をされており、特に人間らしい・何々さんらしい声をデザインすることに注力されています。

森勢先生の研究の発端は、「自動補正」の機能に関する転用可能性からきています。イラストツールを使った経験がある方はピンと来ると思いますが、フリーハンドで直線を描くとコンピューターが自動的に最適な形に修正してくれます。こうした機能を、音声合成のプロセスにも転用することを開発されています。

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一見すると、「なぜ、音声とウェルビーイングが関係するのか?」と思いませんか。少なくとも、私は最初そう思いました。しかし「声を失ってしまった人」をイメージするとどうでしょうか?

音楽家であるつんく♂さんが、声帯を全摘出したニュースをみなさん覚えていますか。つんく♂さんのように、声を失ってしまった人は少なくありません。もちろん、単なる音声合成で意思表示を伝えることは既存の技術でできると思います。

ただ、より人間らしく・その人らしい音声を作れることで、声を失ってしまった人が自分らしい声を取り戻す機会となるはずです。それは、能力の回復とも考えられ日下先生が仰る所の自尊感情にも通じるのではないでしょうか。

ですが、この研究の難しいところも……。特に言及されていた部分は、「研究するための共通リソースが少ない」でした。

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研究リソースを増やすための解決策として進められたのが、研究者や開発者の絶対数を増加させることでした。そのために、オープンイノベーションの促進を狙い、ライセンスが整備された音声・歌声データベースの公開を続けているそうです。

公開データベースを多くの研究者や開発者が使用することで、研究リソースがさらに増えていく! ウェルビーイングを実現するために、どのような形で技術を発展させるべきか考えさせられる内容でした。

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4.【対談】日下菜穂子×森勢将雅×留目真伸 - ウェルビーイングのその先を考える

日下先生x森勢先生xSUNDRED代表 留目さんによる対談では、産業界とアカデミア界の対話が行われました。非常に濃い内容だったので、コメントやチャットだけご紹介。 詳しく知りたい方はぜひ動画公開も参考にしてみてください。

・意図してリーダーシップをとるやり方は管理的な環境になりやすい。モノによる「環境」をつくるべき。機械によってい人が動くのではなく、機械によって刺激された人が動く、それを使いこなすようになっていく方がよいのではないかと考えている。
人の存在性を高める環境づくり。空間・道具のデザインを場づくりに取り入れてみる。
・声に関しては万人に望まれる声をつくるのではく、その人にとって心地のいい声を作り出す方が技術的には早い。
・対話・余白・役割のタネ、なんだか本当にjazzのフリーセッションと共通している部分がある感を感じます。
・創作活動を通じて、自分自身のwell-beingをよみとくことができるかも。
・対人関係もさることながら、自分のことさえも意外とわかっていない気がするので、コンピューターや心理学の観点から文脈ごと客観的に可視化してもらえると、新しい自分の発見や新たな自己実現を通じてハピネスやウェルビーイングが深まると思いました。
・関係性の対象は人to人を超えて人toコンピュータに。。。

「私たち」を主語にしたウェルビーイング
日下先生、森勢先生の活動内容が大変面白かったですね! お二人の活動を聞いている間、参加者からは「共同作業」や「対話」といった言葉が多く見受けられました。

日下先生はコミュニティそのもののあり方を考え、森勢先生はイノベーションを促進するためにオープンなツールを制作。アプローチは異なりますが、二つの研究活動はどれも、人と人が繋がり、共通の目的を持って行動し社会をより良くすることに寄与しています。

一人ではできないことでも、誰かとならできる。そんな素敵なマインドを持って、ウェルビーイングを考えることで、より良い自己・集団・社会を作ることができるのではないでしょうか。

対話を大事にしているSUNDREDらしく、ブレイクアウトルームで登壇者と話せる交流部屋も開催。想定の倍以上の方がたが交流時間でも対話をされていたのが印象的です。

SUNDREDも、業界の枠を超えて共同するコミュニティであり、とても親和性が高いイベントでした! ありがとうございました!

<アーカイブ動画公開中!>
本イベント アーカイブ動画を期間限定で、オンラインイベント「Industry-Up Week Autumn2021」内で公開しています。動画は現在公開中。(9月末までの予定)
ご興味ある方はこちらより登録、視聴ください。

▼【 Indutry-Up Week Autumn 2021】無料登録・オンライン

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■SUNDREDの新産業共創プロジェクト
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■インタープレナーコミュニティ
https://www.interpreneur.jp/


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